大阪市で選ばれる屋根材はどれ?特徴・費用・人気ランキング付き

大阪市は高温多湿・台風の常襲・沿岸部の塩害・都市部のヒートアイランドという、屋根材にとっては“過酷な気象4重苦”と言える環境です。
さらに地震リスクもあるため、重量や耐震性も無視できません。
こうした条件下で 「初期コストだけでなく、耐久性・メンテナンス性・断熱遮熱性能・重量」 などを総合的に比較し、自宅に最適な屋根材を選ぶことが重要です。
本記事では、2025年現在における 大阪市内の工務店・リフォーム会社 150社の施工統計と、当社の受注データ をもとにした人気ランキングTOP5を公開。
各屋根材の特徴・費用・メンテサイクルを徹底解説します。
1. 大阪市で選ばれる屋根材人気ランキング TOP5

ランク | 屋根材 | 採用比率(弊社調べ) | 主なメリット | 主なデメリット |
1位 | ガルバリウム鋼板 | 38% | 軽量・高耐久・塩害に強い | 防音性・断熱性は追加対策が必要 |
2位 | 陶器瓦(和瓦・洋瓦) | 24% | 50年以上の長寿命・断熱◎ | 重量が重く耐震補強が必須 |
3位 | スレート(コロニアル) | 18% | コスパ◎・デザイン豊富 | 20年で再塗装、割れ・反りが起きやすい |
4位 | 石粒付ガルバリウム(ジンカリウム) | 12% | 金属×ストーンで遮音・断熱アップ | 初期コスト高め、施工に技術要 |
5位 | アスファルトシングル | 5% | 軽量・曲面施工可 | 強風で剥がれやすい、耐用年15〜20年 |
傾向解説

- 第1位:ガルバリウム鋼板…軽量で地震荷重を抑えられ、沿岸部の塩害対策としても評価が高い。断熱材が一体化した商品も人気。
- 第2位:陶器瓦…伝統的な景観と断熱性能、50年超の耐久性が根強い人気。ただし耐震補強が必須。
- 第3位:スレート…コストを抑えたい層に支持。塗装メンテナンスが前提。
2. 屋根材5種の特徴・コスト・耐用年数 徹底比較
屋根材 | 初期費用目安(30坪) | 耐用年数 | メンテナンス周期 | 重量(kg/㎡) |
ガルバリウム鋼板 | 80万〜120万円 | 30〜40年 | 15〜20年に再塗装 | 約5 |
陶器瓦 | 140万〜200万円 | 50年以上 | 20〜30年に漆喰補修 | 約40 |
スレート | 70万〜100万円 | 20〜25年 | 10〜12年に再塗装 | 約18 |
石粒付ガルバ | 120万〜160万円 | 35〜40年 | 表面メンテほぼ不要 | 約7 |
アスファルトシングル | 60万〜90万円 | 15〜20年 | 15年前後で葺き替え | 約10 |
ポイント
重量が軽いほど耐震面で有利。ただし軽すぎる屋根は断熱・遮音性が下がるため、遮熱材や遮音シートを併用するケースが増えています。
3. 大阪市の気候と屋根材適性

3-1 高温多湿・ゲリラ豪雨
- 防水性・塗膜耐久が重要。スレートには高耐候塗料、金属屋根にはフッ素・無機塗装で防錆強化。
3-2 台風・強風
- 棟板金のビス固定、瓦は耐風ガイドライン工法を推奨。
- アスファルトシングルは剥離リスクがあるため、勾配と防水下葺きを厳守。
3-3 塩害(港区・此花区・大正区など沿岸部)
- ガルバリウム/SGL/アルミ瓦が有利。トタンはNG。
- ボルト・ビスもステンレス or めっき処理で電蝕対策。
4. 屋根材選びで失敗しない5つのチェックポイント

大阪市で屋根のリフォームや新築を検討する際、多種多様な屋根材の中から最適なものを選ぶのは容易ではありません。
しかし、いくつかの重要なポイントを押さえることで、後悔のない賢い選択が可能です。ここでは、屋根材選びで失敗しないための5つのチェックポイントをご紹介します。
1. 周辺環境と気候条件を考慮する
大阪市は都市部でありながら、台風やゲリラ豪雨、真夏の猛暑など、様々な気象条件に晒されます。屋根材を選ぶ際は、これらの地域特性を十分に考慮することが重要です。
- 耐風性・耐震性: 台風の多い地域では、軽量で飛散しにくい屋根材や、緊結力が高い工法を選ぶことが不可欠です。また、地震が多い日本では、建物全体の耐震性を損なわない軽量な屋根材が推奨されます。
- 遮熱性・断熱性: 夏場の猛暑対策として、遮熱効果や断熱効果の高い屋根材は、室内の温度上昇を抑え、冷房費の節約にも繋がります。遮熱塗料を塗布できる屋根材も選択肢に入れると良いでしょう。
- 防火性: 住宅密集地では、火災の延焼を防ぐための防火性能が重要です。建築基準法で定められた防火地域や準防火地域では、使用できる屋根材が限定されますので、事前に確認が必要です。
2. 予算と費用対効果を見極める
屋根材の費用は、初期費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用やランニングコストまで含めて検討することが大切です。
- 初期費用: 屋根材本体の価格に加え、施工費用(足場代、下地処理、廃材処分費など)も考慮に入れましょう。安価な屋根材でも、施工費が高くつく場合もあります。
- メンテナンスサイクルと費用: 屋根材の種類によって、塗り替えや補修などのメンテナンスが必要となる時期や費用が大きく異なります。メンテナンスフリーに近い屋根材は初期費用が高くても、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れる場合があります。
- ランニングコスト: 遮熱性や断熱性の高い屋根材は、冷暖房費の節約に繋がり、長期的なランニングコストを抑えることができます。
3. 耐久性とメンテナンス性を確認する
屋根は建物を守る重要な部分であり、その耐久性は住まいの寿命に直結します。
- 耐用年数: 屋根材の耐用年数は、製品によって大きく異なります。長寿命な屋根材ほど、将来的な葺き替えや大規模修繕の頻度を減らすことができます。
- メンテナンスのしやすさ: 苔やカビが生えにくい、色褪せしにくいなど、日々の手入れが少なく済む屋根材を選ぶと、維持管理の手間が省けます。また、部分的な補修が容易な屋根材であれば、万が一の際にも費用を抑えられます。
- 保証内容: 屋根材メーカーや施工会社が提供する保証期間や内容を必ず確認しましょう。長期保証が付いている製品は、それだけ品質に自信がある証拠とも言えます。
4. デザインと外観との調和を考慮する
屋根は住まいの外観を大きく左右する要素です。建物のデザインや周辺の景観との調和も考慮して選びましょう。
- 色・形状: 屋根材の色や形状によって、住まいの印象は大きく変わります。和風、洋風、モダンなど、建物のスタイルに合わせて最適なものを選びましょう。
- 街並みとの調和: 周辺の街並みや景観に配慮した色や素材を選ぶことで、地域全体の雰囲気を損なわず、より美しい街並みに貢献できます。
- サンプル確認: 可能な限り、実物の屋根材サンプルや施工事例を確認し、実際に建物に設置された際のイメージを具体的に掴むことが大切です。
5. 信頼できる業者に相談する
屋根材選びは専門的な知識が必要です。複数の業者に相談し、適切なアドバイスと見積もりを得ることが、失敗しないための最も重要なポイントです。
- 実績と経験: 大阪市での施工実績が豊富で、地域特性を熟知している業者を選びましょう。
- 丁寧な説明: 屋根材の種類、工法、費用、保証内容などについて、専門用語を避け、分かりやすく丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
- 相見積もり: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正価格を把握し、不明な費用が含まれていないかを確認できます。
- アフターサービス: 施工後の保証やメンテナンス、緊急時の対応など、アフターサービスが充実しているかどうかも確認しておきましょう。
5. 施工事例で見る屋根材ビフォーアフター
- 此花区|トタン→ガルバリウム:塩害でサビ穴→立平333でカバー、工期7日。遮熱塗装で屋根裏温度−12℃。
- 阿倍野区|和瓦→SGL鋼板一文字葺き:耐震補強を兼ね重量80%減、固定資産税も減額。
- 住吉区|スレート再塗装→石粒付ガルバリウム:塗装よりライフサイクルコスト低減。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 大阪市で最も人気のある屋根材はガルバリウム鋼板とのことですが、その人気の理由は何ですか?
A1. 大阪市でガルバリウム鋼板が人気No.1である理由は、主に以下の3点が挙げられます。
- 圧倒的な軽量性: 陶器瓦の約1/8、スレートの約1/3と非常に軽量なため、建物にかかる負担が少なく、地震の際の揺れを軽減し、耐震性の向上に貢献します。地震が多い日本において、この軽量性は非常に大きなメリットです。
- 優れた耐久性と塩害への強さ: ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金めっきで覆われているため、非常に錆びにくく、耐久性に優れています。特に、大阪市のように沿岸部で塩害のリスクがある地域では、その防錆性能が非常に高く評価されています。トタンと異なり、長期にわたって美観と性能を維持できます。
- メンテナンスのしやすさ: 塗膜の耐久性が高く、初期のメンテナンスは比較的少なくて済みます。また、再塗装の目安も15~20年と長く、長期的なメンテナンスコストを抑えやすいというメリットもあります。
ただし、遮音性や断熱性は他の屋根材に劣る場合があるため、遮熱シートや遮音材との組み合わせを検討されるお客様も多くいらっしゃいます。
Q2. 陶器瓦は長寿命で魅力的ですが、大阪市で採用する際の注意点はありますか?
A2. 陶器瓦は50年以上の非常に長い耐用年数と、優れた断熱性・遮音性を持つ魅力的な屋根材です。しかし、大阪市で採用する際には、以下の点に注意が必要です。
- 重量が重い: 陶器瓦は他の屋根材に比べて非常に重く(約40kg/m2)、建物に大きな負担をかけます。特に築年数の古い建物や、現在の耐震基準を満たしていない建物では、屋根の葺き替えと同時に耐震診断を行い、必要に応じて耐震補強工事が必須となるケースがほとんどです。
- 初期費用が高い: 他の屋根材と比較して、本体価格も施工費用も高めになる傾向があります。長期的な視点で見ればメンテナンス費用は抑えられますが、初期投資が大きくなることを考慮する必要があります。
- 割れ・ズレのリスク: 地震や強風で瓦が割れたり、ズレたりする可能性があります。定期的な点検と、必要に応じた漆喰の補修や瓦の差し替えが必要になります。最近では、瓦一枚一枚を緊結する耐風・耐震ガイドライン工法が推奨されており、これにより飛散やズレのリスクを低減できます。
これらの注意点を踏まえ、建物の構造や築年数、予算とのバランスを考慮して検討することが大切です。
Q3. スレート屋根は費用を抑えたい場合に良いと聞きますが、大阪の気候で使う場合の注意点はありますか?
A3. スレート屋根(コロニアル、カラーベストなど)は初期費用が比較的安価で、デザインの選択肢も豊富なため、コストを重視する方には人気があります。しかし、大阪市の気候で採用する際には以下の点に注意が必要です。
- 定期的な再塗装が必須: スレート屋根の表面は塗料で保護されていますが、大阪市の強い日差しや雨、湿気によって塗膜が劣化しやすい特性があります。目安として10~12年程度での再塗装が推奨されており、これを怠ると、苔やカビの発生、色褪せ、ひび割れ、反りなどの劣化が急速に進みます。
- 割れ・反り: 台風の強風による飛来物や、経年劣化により、スレート本体に割れや反りが発生することがあります。放置すると雨漏りの原因となるため、早期の補修が必要です。
- 防水性の維持: 塗膜の劣化は、屋根材自体の防水性能低下に直結します。特に高温多湿の大阪では、塗膜の耐久性が重要になるため、フッ素系や無機系などの高耐候性の塗料を選ぶことで、メンテナンスサイクルを延ばすことが期待できます。
初期費用は抑えられますが、長期的な視点で見ると定期的な塗装メンテナンス費用が発生するため、ライフサイクルコスト全体で比較検討することが重要です。
Q4. 大阪市の沿岸部に住んでいます。塩害対策に最も適した屋根材は何ですか?
A4. 大阪市の港区、此花区、大正区などの沿岸部にお住まいの場合、塩害対策は屋根材選びの最重要項目の一つです。最も適しているのは、やはり「ガルバリウム鋼板(特にSGL鋼板)」と「アルミ瓦」です。
- ガルバリウム鋼板(SGL鋼板含む): アルミニウムの防食性と亜鉛の犠牲防食作用を組み合わせためっき鋼板で、非常に優れた防錆性能を発揮します。特に、従来のガルバリウム鋼板に比べてさらに高耐久性を実現した「SGL鋼板(エスジーエル鋼板)」は、マグネシウムを添加することで、穴あき保証期間が延長されるなど、塩害地域での使用に非常に適しています。
- アルミ瓦: アルミは錆びにくい特性を元々持っているため、塩害の影響をほとんど受けません。非常に軽量で、デザイン性にも富んでいます。
避けるべき屋根材: 従来の「トタン屋根」は、錆びやすく塩害地域には不向きです。スレート屋根も、塗膜の劣化が進むと本体が塩害の影響を受けやすくなるため、高耐候性の塗料選びが非常に重要になります。
また、屋根材だけでなく、ボルトやビスなどの固定金具もステンレス製やめっき処理されたものを使用し、電蝕(異なる金属が接触することで発生する腐食)対策を徹底することも不可欠です。
Q5. 屋根の重さが耐震性に影響すると聞きました。具体的にどのくらい差がありますか?
A5. 屋根の重さは建物の耐震性に非常に大きな影響を与えます。建物の揺れやすさは、建物の重さに比例します。屋根が重いほど、地震の際に建物にかかる慣性力が大きくなり、揺れが大きくなったり、柱や梁などの構造部材に大きな負担がかかったりして、倒壊のリスクが高まります。
具体的な屋根材の重さの目安(kg/m2)は以下の通りです。
- ガルバリウム鋼板: 約5kg/㎡
- アスファルトシングル: 約10kg/㎡
- 石粒付ガルバリウム鋼板: 約7kg/㎡
- スレート: 約18kg/㎡
- 陶器瓦: 約40kg/㎡
このデータを見ると、最も重い陶器瓦と最も軽いガルバリウム鋼板では、なんと約8倍もの重量差があることが分かります。
例えば、30坪(約100m2)の屋根面積の場合、
- ガルバリウム鋼板: 5kg/m2×100m2=500kg
- 陶器瓦: 40kg/m2×100m2=4,000kg
となり、屋根全体で3.5トンもの差が出ます。これは、小型車数台分の重さに相当し、地震時の建物の揺れ方や構造への負荷に非常に大きな影響を与えます。
そのため、特に築年数の古い住宅で耐震性向上を目指す場合は、軽量な屋根材への葺き替えが非常に有効な耐震補強策となります。
Q6. 屋根材を選ぶ際に、断熱性や遮熱性も重要とのことですが、どのような屋根材が効果的ですか?
A6. 大阪の猛暑対策として、屋根の断熱性や遮熱性は非常に重要です。
- 断熱性: 屋根材自体が熱を伝えにくい素材であること、または屋根材の下に断熱材を敷設することで、外からの熱が室内に伝わるのを防ぎます。
- 陶器瓦: 瓦の間に空気層があり、厚みもあるため、屋根材自体が高い断熱性を持ちます。
- 石粒付ガルバリウム鋼板: 表面の石粒層が熱を吸収・拡散し、金属の熱伝導を和らげるため、通常のガルバリウム鋼板よりも断熱性が向上します。
- 遮熱性: 日射を反射する効果を持つ屋根材や塗料を選ぶことで、屋根材表面の温度上昇を抑え、室内への熱伝導を減らします。
- 遮熱塗料: スレートやガルバリウム鋼板に、日射反射率の高い遮熱塗料を塗布することで、屋根表面温度を大幅に下げることができます。特に白色や明るい色の塗料は効果が高いです。
- 遮熱シート: 屋根材の下に遮熱シート(アルミ箔などが貼られたもの)を敷設することで、輻射熱をカットし、より高い遮熱効果を得られます。これはどんな屋根材にも併用可能です。
- 換気棟の設置: 屋根裏にこもった熱気を排出する換気棟を設置することも、総合的な断熱・遮熱効果を高める上で有効です。
断熱性・遮熱性の高い屋根材を選ぶことは、夏の冷房費を節約し、快適な室内環境を維持するために非常に有効な手段と言えます。
Q7. 屋根のメンテナンスサイクルについて、具体的にどれくらいの費用がかかるものなのでしょうか?
A7. 屋根材の種類によってメンテナンスサイクルと費用は大きく異なりますが、一般的な目安を以下に示します(あくまで参考値であり、建物の状況や業者によって変動します)。
- ガルバリウム鋼板:
- メンテナンス周期: 15~20年で再塗装が推奨されます。
- 費用: 約30万~50万円(屋根面積30坪の場合)。部分的な補修が必要な場合は別途費用。
- 陶器瓦:
- メンテナンス周期: 20~30年で漆喰の補修、瓦のズレ・割れの点検・補修が目安。
- 費用: 漆喰補修で数万円~十数万円。瓦の差し替えは1枚あたり数千円。
- スレート:
- メンテナンス周期: 10~12年で再塗装が必須。割れ・反りがあれば補修。
- 費用: 再塗装で約30万~60万円(屋根面積30坪の場合)。部分補修は別途。
- 石粒付ガルバリウム鋼板:
- メンテナンス周期: 表面の塗り替えはほぼ不要。35~40年の耐用年数まで、基本的に大きなメンテナンスは不要とされますが、強風による剥がれや、棟板金の点検などは必要です。
- 費用: 初期費用は高めですが、定期的な大規模メンテナンス費用は抑えられます。
- アスファルトシングル:
- メンテナンス周期: 10年程度で点検。15年前後で部分補修や葺き替えを検討。
- 費用: 部分補修で数万円~。全面葺き替えとなると初期費用と同程度かそれ以上。
このように、初期費用が安くてもメンテナンス頻度が高いと、長期的な総コストは高くなる可能性があります。初期費用だけでなく、将来的なメンテナンスコストまで含めた「ライフサイクルコスト」で比較検討することが重要です。
Q8. 台風の多い大阪で、屋根の飛散対策としてどのようなことが行われていますか?
A8. 大阪市は台風の常襲地域であり、屋根の飛散対策は非常に重要です。主に以下の対策が講じられています。
- 緊結工法の徹底:
- 瓦の場合: 「耐風・耐震ガイドライン工法」が推奨されています。これは、瓦一枚一枚を釘やビスで下地に緊結したり、専用の緊結金具を使用したりすることで、強風による瓦の飛散やズレを防ぐ工法です。
- 金属屋根(ガルバリウム鋼板など): 棟板金やケラバ板金など、風の影響を受けやすい部分の固定を強化します。ビスや釘の間隔を密にする、シーリング材で隙間をなくす、板金内部に補強材を入れるなどの対策がとられます。
- 屋根材の軽量化: 前述の通り、屋根が軽いほど建物にかかる風圧の負担が軽減され、飛散のリスクも低減します。ガルバリウム鋼板などの軽量屋根材が推奨される理由の一つです。
- 適切な勾配の確保: アスファルトシングルなど、風の影響を受けやすい屋根材の場合、適切な屋根勾配(傾斜)を確保することで、雨水の侵入や剥離リスクを低減します。
- 下地の強化: 屋根材を固定する下地(野地板など)がしっかりしていることも重要です。劣化している場合は、葺き替え時に下地補強を行います。
- 定期的な点検とメンテナンス: どんなに頑丈な屋根でも、経年劣化は避けられません。定期的に専門業者による点検を受け、棟板金の浮きや瓦のズレ、破損などがないか確認し、早めに補修を行うことが飛散防止に繋がります。
これらの対策を総合的に行うことで、台風時の屋根の安全性は格段に向上します。
Q9. 屋根のリフォームを考えています。複数の業者から相見積もりを取る際のポイントを教えてください。
A9. 相見積もりは、適正価格で信頼できる業者を選ぶために非常に重要なプロセスです。以下のポイントを参考にしてください。
- 同条件で見積もりを依頼する: 複数の業者に同じ屋根材、同じ工法(例:カバー工法か葺き替えか)、同じ範囲で見積もりを依頼しましょう。条件が異なると正確な比較ができません。
- 見積書の内容を細かく確認する:
- 内訳の明確さ: 「一式」といった大雑把な表記ではなく、足場代、既存屋根材撤去費、下地補修費、屋根材本体価格、施工費、諸経費などが具体的に記載されているか確認します。
- 使用する材料の明記: 採用する屋根材のメーカー、製品名、品番、塗料の種類(スレートの場合)などが明記されているか確認します。
- 工期の目安: どれくらいの期間で工事が完了するのか確認します。
- 保証内容: 施工保証と製品保証の期間や範囲が明確か確認します。
- 担当者の対応をチェックする:
- 専門知識の有無: 質問に対して専門知識を持って分かりやすく説明してくれるか。
- 親身な対応: 疑問や不安に寄り添い、丁寧に対応してくれるか。
- 現地調査の丁寧さ: 実際に屋根に上って現状を詳しく確認しているか。ドローンなどを活用しているかもポイントです。
- 実績と評判を確認する: 大阪市での施工実績が豊富か、地域の口コミや評判(Googleマップのレビュー、SNSなど)を確認します。
- 安さだけで判断しない: 極端に安い見積もりには注意が必要です。手抜き工事や追加費用が発生するリスクがあります。適正価格を見極めるためにも、複数社の比較が不可欠です。
- アフターサービスを確認する: 施工後の点検や保証期間中の対応など、アフターサービスが充実しているかどうかも確認しましょう。
これらのポイントを踏まえ、総合的に判断して信頼できる業者を選びましょう。
Q10. 屋根のリフォーム時期について、自分で確認できるサインはありますか?
A10. はい、専門業者に依頼する前に、ご自身で屋根のリフォーム時期を判断できるサインがいくつかあります。安全に注意しながら、以下の項目を確認してみてください。
- 色褪せ・変色: 特にスレート屋根の場合、日当たりによる塗膜の劣化で色が薄くなったり、まだらになったりします。これは再塗装のサインです。
- 苔・カビの発生: 屋根全体に苔やカビが目立つ場合は、塗膜の劣化が進み、屋根材が水分を含みやすくなっている証拠です。放置すると、屋根材自体の腐食や劣化を早める原因になります。
- ひび割れ・欠け: スレートや瓦の場合、屋根材にひびが入ったり、一部が欠けていたりすると、そこから雨水が侵入し、雨漏りの原因になります。特に、強風の後には確認が必要です。
- 反り・浮き: スレートやアスファルトシングルに反りや浮きが見られる場合、屋根材が劣化して変形しているサインです。浮いた部分から風が吹き込み、剥がれやすくなるリスクがあります。
- 塗膜の剥がれ: ガルバリウム鋼板やスレートの表面の塗膜が剥がれて下地が見えている場合、屋根材の保護機能が低下している状態です。
- 雨漏り: 室内で雨漏りしている場合は、屋根材だけでなく下地や防水シートまで劣化が進んでいる可能性が高いです。早急な対応が必要です。
- 棟板金の劣化: ガルバリウム鋼板の屋根などで使われる棟板金が浮いていたり、釘が抜けていたりすると、そこから雨水が侵入したり、強風で板金が剥がれてしまったりする危険性があります。
- 軒天・破風板の劣化: 屋根の周囲にある軒天や破風板にシミやカビ、腐食が見られる場合、屋根からの雨水が適切に排水されていない、または屋根の劣化が進んでいる可能性があります。
まとめ|コスパと性能を総合判断して最適な屋根材を選ぼう
- 初期費用だけでなく、耐用年数・メンテナンスコスト・災害リスクをトータルで比較することが重要。
- 大阪市特有の塩害・台風リスクを踏まえ、軽量金属屋根+高耐候塗装の需要が増加。
- 最終的には 「立地+建物構造+ライフプラン」 の3軸で選ぶと後悔が少なくなります。
迷ったらまずは無料屋根診断で現在の状態を把握し、複数の専門業者から提案を受けて比較検討することをおすすめします。
監修:株式会社マックスリフォーム 代表取締役 杉本 匡志
【建設業許可】大阪府知事 許可(般-29)第149300号
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