大阪市の築古住宅で頻発!軒天の剥がれ・黒ずみは早期補修がカギ

黒く傷んだ軒天

大阪市内には、高度経済成長期に建てられた築古住宅が数多く存在します。

これらの住まいでは、屋根や外壁の劣化に目が向きがちですが、実はその下にある「軒天(のきてん)」の劣化も深刻な問題となっています。

「なんか、軒天が剥がれてるな…」「少し黒ずんでるけど、まぁ大丈夫だろう」と、これらのサインを見過ごしていませんか?

本コラムでは、大阪市の築古住宅で頻発する軒天の剥がれや黒ずみの原因を掘り下げ、これらのサインを放置することのリスク、そして、早期補修がいかに重要かを詳しく解説します。

目次

1. 軒天の役割と、大阪の築古住宅で劣化が頻発する理由

まずは、軒天がどのような役割を担っているのか、そしてなぜ大阪の築古住宅で劣化が目立つのかを理解しましょう。

1-1. 軒天の重要な役割

軒天は、屋根の軒裏部分を覆う建材で、主に以下のような重要な役割を果たしています。

  • 雨風からの保護: 屋根の垂木(たるき)や野地板(のじいた)など、屋根の構造材が雨風に直接晒されるのを防ぎ、雨水の浸入を防ぎます。
  • 防火性の向上: 万が一火災が発生した際、軒天があることで炎が屋根裏に回り込むのを遅らせる効果があります。軒天は不燃材料や準不燃材料でできていることが多いです。
  • 美観の維持: 屋根の裏側を隠し、建物の外観をすっきりと整える役割もあります。
  • 換気機能: 軒天に換気口が設けられている場合は、屋根裏の湿気を排出し、結露やカビの発生、木材の腐朽を防ぐ重要な役割も担います。

1-2. なぜ大阪の築古住宅で軒天劣化が頻発するのか?

大阪市内の築古住宅で軒天の劣化が頻繁に見られるのは、以下の要因が絡み合っているためです。

  • 経年劣化: 軒天材も塗料も、紫外線、雨水、風といった自然環境に常に晒されることで、確実に劣化が進行します。築年数が30年、40年と経つと、素材自体の寿命を迎えるのは自然なことです。
  • 軒天材の特性: 築古住宅では、軒天材に合板やケイカル板(珪酸カルシウム板)などの下地に塗装仕上げされているものが多く、これらは耐水性や耐久性が現在の高機能建材に比べて劣る場合があります。特に合板は、水分を吸い込むと「剥がれ」が生じやすい性質があります。
  • 大阪の気候条件の蓄積:
    • 猛暑による熱膨張・収縮: 夏の厳しい日差しによる軒天材の熱膨張と収縮の繰り返しは、塗膜のひび割れや剥がれを促進します。
    • 多雨・高湿度: 長雨やゲリラ豪雨、台風による雨水は、軒天に直接打ち付けられたり、屋根や雨樋からの雨漏りが原因で軒天に浸み込んだりします。湿気の多い環境は、カビの発生や木材の腐朽を助長します。
    • 台風による強風・飛来物: 毎年襲来する台風の強風は、軒天材を直接煽ったり、固定している釘やビスを緩ませたりします。また、飛来物が衝突して軒天が破損することもあります。
  • 屋根・雨樋の劣化との連動: 軒天は屋根や雨樋の真下にあるため、これらの劣化が軒天に影響を与えることが非常に多いです。
    • 雨樋の破損・詰まり: 雨樋が破損したり、落ち葉などで詰まったりすると、雨水が軒天に直接流れ落ち、常に濡れた状態になり、劣化を加速させます。
    • 屋根からの雨漏り: 屋根材や防水シートの劣化による雨漏りが屋根裏で発生し、その水が軒天に到達してシミや剥がれを引き起こすケースは非常に多いです。

2. 軒天に現れる危険なサインと、放置するリスク

ご自身の家の軒天をチェックする際に、以下のサインが見られたら要注意です。これらのサインを放置することは、様々なリスクを招きます。

2-1. 軒天に現れる危険なサイン

  • 剥がれ・めくれ: 軒天の表面の塗膜が剥がれたり、軒天材自体がめくれてぶら下がっていたりする状態です。特に合板が使われている築古住宅でよく見られます。
  • 黒ずみ・シミ: 広範囲にわたる黒ずみや、部分的な茶色いシミは、カビの発生や雨水の浸入を示唆するサインです。雨樋からの溢水や、屋根裏での雨漏りが原因である可能性が高いです。
  • ひび割れ・穴あき: 軒天材にひびが入っていたり、穴が開いていたりする状態です。強風による飛来物や、経年劣化による脆化が原因です。
  • カビ・コケの発生: 日当たりが悪く湿気がこもりやすい箇所に、緑色のコケや黒いカビが繁殖している状態です。
  • 塗膜の膨れ・浮き: 塗膜の下に水分が入り込み、塗料が膨らんだり浮き上がったりしている状態です。
  • 軒天のたわみ: 軒天全体が歪んでいたり、一部が大きくたわんでいたりする場合は、内部の木材が腐食している可能性が高く、非常に危険なサインです。

2-2. 軒天の劣化を「放置するリスク」

軒天の劣化は、単なる見た目の問題ではありません。放置することで、以下のような深刻なリスクを招きます。

  • 雨漏りの誘発・拡大: 軒天の剥がれや穴あきから雨水が浸入すると、屋根裏の木材や構造材が濡れ、腐食やシロアリ発生の温床となります。軒天の劣化が屋根からの雨漏りの「兆候」であることも多く、放置すればするほど被害は拡大し、修理費用も跳ね上がります。
  • 構造材の腐食・シロアリ発生: 軒天から雨水が入り込むと、屋根裏の垂木や野地板、さらには外壁内部の柱や梁といった建物の重要な構造材が腐食する可能性があります。腐食した木材は強度を失い、地震時の耐震性にも悪影響を及ぼします。また、湿った木材はシロアリにとって最適な環境であり、気づかないうちに被害が広がることもあります。
  • 小動物・害虫の侵入: 軒天の剥がれや穴から、鳥、コウモリ、ハクビシンなどの小動物や、スズメバチなどの害虫が屋根裏に侵入する可能性があります。糞尿による衛生問題や、鳴き声による騒音、電気配線の損傷など、新たな被害が発生します。
  • 美観の著しい低下: 軒天が剥がれてぶら下がっていたり、黒ずんでカビだらけだったりすると、建物の外観が著しく損なわれ、住まいの資産価値を低下させます。
  • 落下の危険: 特に軒天材が大きく剥がれてぶら下がっている場合、強風で吹き飛ばされたり、落下したりして、通行人や駐車中の車などに危害を加える可能性があります。所有者には、これに対する損害賠償責任が生じることもあります。

3. 軒天の剥がれ・黒ずみは「早期補修」がカギ!

軒天の劣化サインに気づいたら、「まだ大丈夫」と安易に考えず、できるだけ早く専門業者に相談し、補修を行うことが重要です。

3-1. 早期発見・早期補修のメリット

  • 費用を抑えられる: 軒天だけの部分的な補修であれば、比較的安価に済むことが多いです。しかし、雨漏りや構造材の腐食まで進行すると、修理費用は数倍、数十倍に跳ね上がります。
  • 被害の拡大を防ぐ: 雨漏りやシロアリ被害など、他の箇所への二次被害を防ぐことができます。
  • 建物の寿命を延ばす: 早期に問題を解決することで、建物の耐久性を維持し、大切な住まいの寿命を延ばすことに繋がります。
  • 資産価値の維持: 美観を保ち、建物の資産価値の低下を防ぎます。

3-2. 軒天の主な補修方法と費用目安

軒天の劣化状況によって、様々な補修方法があります。

補修方法1:塗装による補修

  • 内容: 軒天の表面が軽度な色褪せや汚れ、ごく小さなひび割れ程度の場合に行われます。高圧洗浄で汚れを落とし、下地処理後に再塗装します。
  • 費用目安: 1mあたり¥1,000〜¥3,000程度(軒天の幅や高さ、足場の有無による)
  • 適しているケース: 剥がれや穴あきがなく、塗膜の劣化が主な原因の場合。
  • 注意点: 軒天材自体の劣化が進んでいる場合は、塗装だけでは解決しません。

補修方法2:部分的な貼り替え・増し張り(重ね張り)

  • 内容: 部分的に剥がれたり、穴が開いたりしている箇所を新しい軒天材に貼り替えます。または、既存の軒天材の上から新しい軒天材を増し張り(重ね張り)します。
  • 費用目安: 1mあたり¥3,000〜¥8,000程度(破損範囲、軒天材の種類、足場の有無による)
  • 適しているケース: 軒天材の剥がれや穴あきが部分的に見られる場合。
  • ポイント: 軒天材の裏側の腐食なども同時に確認・補修できるため、より根本的な解決に繋がります。

補修方法3:全体的な貼り替え(張り替え)

  • 内容: 軒天全体を既存の軒天材を撤去し、新しい軒天材に貼り替えます。
  • 費用目安: 1mあたり¥5,000〜¥12,000程度(軒天材の種類、下地補修の有無、足場の有無による)
  • 適しているケース: 軒天全体が広範囲にわたって劣化している、たわみがあるなど、重度の劣化が見られる場合。屋根や外壁の大規模リフォームと同時に行うと、足場費用を節約できます。

※上記費用はあくまで目安であり、足場の設置費用(10万円〜30万円程度)や、下地補修、高所作業の難易度などによって変動します。

3-3. 信頼できる業者選びが鍵

軒天の補修は、屋根や外壁の状態とも密接に関わるため、専門知識と実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。

  • 大阪市内での実績が豊富か: 地元の気候や築古住宅の特性を理解している業者を選びましょう。
  • 原因特定に力を入れているか: 軒天の劣化が、屋根や雨樋からの雨漏りが原因である場合も多いため、軒天だけでなく、周辺の状況も総合的に診断してくれる業者を選びましょう。
  • 見積書の透明性: 工事内容、費用内訳が明確に記載されているか。
  • 複数の補修方法を提案してくれるか: 状況に応じた最適な方法(部分補修、全体貼り替えなど)を提案してくれるか。
  • 相見積もりを取る: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正な価格と施工品質を見極めることができます。

まとめ|大阪の築古住宅を守る、軒天の早期チェックを!

大阪市内に数多く存在する築古住宅において、軒天の剥がれや黒ずみは、単なる見た目の問題ではなく、建物の内部で深刻な問題が進行している警告サインであることが非常に多いです。

大阪特有の猛暑や長雨、台風といった過酷な気象条件が、その劣化を加速させています。

軒天の劣化を放置することは、雨漏り、構造材の腐食、シロアリの発生、小動物の侵入、そして最悪の場合、軒天材の落下による人身・物損事故といった、取り返しのつかないリスクを招きます。

大切な住まいを守り、将来的な高額な修理費用を避けるためにも、軒天に少しでも異変を見つけたら、「早期発見・早期補修」を心がけましょう。

ご自身での点検は危険を伴うため、まずは信頼できる屋根・外壁の専門業者に相談し、プロの目で軒天を含む住まい全体の状態をチェックしてもらうことを強くお勧めします。

大阪の築古住宅で、長く安心して快適に暮らすために、見過ごされがちな軒天のサインに今一度目を向け、適切なメンテナンスを行っていきましょう。

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